インプラントの成功率と寿命
インプラント治療を受ける患者様から、「インプラントはどの位持つの?インプラントの寿命を教えて?」や「インプラント治療ってどの位の成功率なの?」と言う質問を頂く機会が非常に多く、誰もが気になるポイントだと思います。
ここではインプラントの成功率と寿命についてお話しします。
インプラントの成功率と寿命に関してスイスのベルン大学が行った有名な研究がございます。インプラント埋入後に痛み・動揺(グラグラ揺れないか)・インプラント周囲炎(インプラントの周囲に歯肉の炎症)などのインプラント治療が成功しているかの判断基準がございます。この基準をクリアした割合はインプラント治療を行った患者さんの97%と非常に高い数字となっております。
また、成功したインプラントの5年後の生存率は97%と10年後の成功率は94%と非常に高い成功率である事が知られています。
10年で研究は終了となっておりますが、10年安定していたものがその後突然トラブルを抱える事は少なく、日本で行われたインプラント治療の多くがその後も問題なく経過している事が様々な先生型の症例で確認できます。
インプラントは正しく管理する事で天然歯のように長く使い続ける事が可能です。
インプラントの寿命を延ばすために大切な事
インプラント治療は長い間使用できる非常に優れた治療方法です。とは言え、天然歯と同じように手入れをしっかりと行わなければ良い状態を保つ事はできません。インプラントの寿命を延ばすためには次のような事が重要となります。
1、定期的にプロによる点検を行う事
インプラント治療終了後、インプラントにトラブルが無くとも、歯科医院で定期的にメンテナンスを受ける必要があります。
様々な観点からプロの目で点検を行うい、メンテナンスを行う事でトラブルを早期発見したり、未然に防ぐ事ができる可能性が高くなります。
2、インプラントのチェック
インプラントのネジの緩みやぐらつき、荻生の状態を確認します。インプラントへ過度な負担が無いか等、噛み合わせのチェックを行う事もあります。
3、レントゲンによる歯槽骨のチェック
歯肉に炎症がある時にレントゲン撮影を行い、周囲の骨とインプラントがしっかりと結合(オステオインテグレーション)しているかどうかを確認します。また、インプラント周囲の骨に吸収等のトラブルが無いかをチェックします。
4、プロによるお口全体の歯石除去
インプラントの偶発症で最も警戒が必要なのはインプラント周囲炎です。インプラント周囲炎はその名の通り、インプラント周囲の歯肉に炎症が起こってしまう事を指します。炎症が持続してしまうと、インプラント周りの骨が吸収してしまいます。
歯科衛生士によるプロフェッショナルケアにより歯磨きでは除去する事のできない歯石沈着を除去する事でお口の中で細菌が繁殖しにくい環境を作ります。
5、TBI(歯磨き指導)
歯磨きには人それぞれ癖があったり汚れを磨き残しやすい部位が異なっています。インプラントの周りだけでなく、お口全体の磨き残しを無くす事がインプラントが長く持つために必要不可欠です。
歯科衛生士による歯磨き指導を受け、日頃かご自宅で正しい歯磨きを実践する事が非常に重要となります。
6、自宅でのプラークコントロール
インプラントのトラブルで最も怖いのはインプラント周囲炎と呼ばれるインプラント周囲の歯肉の炎症です。この炎症が継続する事により、骨吸収が一旦始まってしまうと進行を止める確実な治療法はいまだに確率されておらず、周囲の骨が吸収しインプラントを撤去しなければならなくなる可能性がございます。
炎症が起こる事を予防するために最も重要なのは日頃の自宅での歯磨きです。良い歯茎の状態を守るために歯科医師・歯科衛生士の指導の下、正しい歯ブラシでプラークコントロールが良好な状態を保つことでインプラントを長持ちさせる事が可能となります。
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