マイクロスコープによる精密根管治療でやり直しの無い治療


NSデンタルオフィスでは、やり直しの少ない根の治療をご希望の方、他院で根の治療を受け、歯茎が膿んでいるのに症状が出るまで経過を見ると言われた方、治療しても治らないので抜歯と言われた方など根管治療でお悩みの方のために精密根管治療(マイクロエンド)を行っております。
マイクロスコープ、ラバーダム、歯科用CT、ニッケルチタンファイル、MTAセメント等による精密な根管治療は本気で歯を残したい方のための治療です。

根の治療が歯の寿命大きく左右します


歯の神経を取る治療は成功率が低い

神経を取った後(抜髄)、歯の寿命が短くなるという話を歯科医師から聞いた事がある方がいらっしゃると思います。何故神経を抜いた歯にはトラブルが起きやすくなるのでしょうか。

神経を抜くと神経が通っていた管(根管)の中は空洞となるわけですが、息をするだけでもお口の中には沢山の細菌が飛び交っているため、根管の中にも細菌が侵入してしまいます。

私達は根の中に入り込んでしまう細菌をできる限り消毒し、根管を薬で封鎖する事で、歯に被せ物をした後に細菌が根の中で繁殖しにくい状態を目指しております。しかし、あくまで細菌を減らす事はできても無菌状態を確保できるわけではありませんから、時間の経過とともに細菌が根の中で増殖し、根の先から骨へと侵入し炎症を引き起こしてしまう事が少なくありません。

患者様がお考えになってるよりも再治療が必要となるケースは多く、特に日本の歯科医療の場合は保険治療で使用できる薬や機材の制約もあるため、根管治療は非常に成功率が低い治療となっております。

2006年に東京医科歯科大学で発表された論文によると日本の歯科医療では実に50%以上に根の先において炎症が認められたという結果が出ております。

わが国における歯内療法の現状と課題
須田英明
日本歯内療法学会雑誌 2011;32(1):1-10.

根尖病巣がある歯

根管治療終了後の歯

左が根の先端に炎症が起きてしまった歯。根の先が黒くなっている(根尖病巣)のがわかると思います。右が根の治療後の歯(根充後)。

海外の専門医による神経を取る治療は成功率90%以上


神経を取る治療にフォーカスするとアメリカの歯内療法専門医が行った治療の成功率は90%以上を誇っています。日本の50%以下という数字と比較してしまうと、日本の根管治療のレベルの低さを痛感する結果です。

Endodontic treatment outcomes in a large patient population in the USA: an epidemiological study.Salehrabi R, Rotstein I.
Journal of Endodontics 2004;30(12):846-850

どのような治療が高い成功率を可能とするのか


結論からお話すると、マイクロスコープと呼ばれる歯科用顕微鏡を使用している事、ラバーダムと呼ばれる根管を唾液から守るためのゴムを使用している事、歯科用CT撮影を行い根の管の走行を事前に確認できる事、ニッケルチタンファイルという根の形態を効率的に整える事ができる機材を使用している事、しっかりとした消毒方法を行っている事などが高い成功率を可能にしております。

歯科界においてマイクロスコープの登場は、今まで肉眼では見えなかった根の形態を確認する事ができるため、治療の精度を各段に向上させました。
ラバーダムに関しては、根の治療をする際に歯の周りをゴムで囲んで唾液の侵入を防ぐ事で、治療の成功率を向上させる事がわかっています。
ニッケルチタンファイルは根の中を消毒するために必要な根の形態を効率良く整えてくれます。
消毒に関しては、EDTAと呼ばれる液体で根の中を浸してから通常の消毒を行う事でより効果的に消毒効果を得る事ができる事がわかっています。

これらが根管治療の高い成功率を可能としておりますが、日本の保険制度ではこれらを全て行っていると歯科医院として大幅な赤字となってしまいます。
ですからこの要件を保険の治療で満たす事は実質不可能であると言え、日本の歯科医師の技術に問題があるというよりは、保険治療で採算が取れない事が日本の根管治療の成功率をここまで低いものにしていると考えられます。

その根拠として、最新の設備の整った日本の大学病院(今回は昭和大学歯学部付属病院の論文)でも精密根管治療を行う事で成功率が近年劇的に改善しているという報告がございます。

日本の保険治療では完璧な根の治療を行うには限界がある


海外において精密な根管治療を受けるとなると、主要国では1本につき数十万の費用がかかる国も多く、物価の安い東南アジアでも1本10万円程度治療費がかかります。

しかし日本では保険治療であり得ないほど安い値段が設定されており、主要国の100分の1程度の費用で治療を行わなければなりません。

日本の根管治療は必要最低限の材料代すら回収する事が難しく、仮にパフォーマンスを高くするために必要な器具や薬やマイクロスコープ使用する時間などを使ってしまっては歯科医院の経営が成り立たななってしまいます。そもそも日本の根管治療は最低限の材料で可能な限り精度の高い治療を目標とする事しかできない仕組みとなっており、それが海外と比較して治療の成功率が低い主たる原因となっております。技術的に日本の歯科医師達が未熟だからというわけではないのです。

ですから、臨床実績の良い機材や材料を使用し、時間をかけて治療を行えば(治療回数では無く1回辺りの時間です)本来精度の高い根管治療を行う事ができるにも関わらず、予算的に不可能という理由で最高の治療を行う事ができません。

良い根管治療を受けて頂くには自費治療にて受けて頂く必要があり、日本でも少しづつ自費治療の根管治療を行う歯科医院が増えて参りました。勿論マイクロスコープなどの機材を扱う高いレベルの技術も術者に求められるため、浜松市では数える程度しか精密根管治療(マイクロエンド)を行っている歯科医院がございません。

何故根の中で細菌が増えてしまうか理解しよう


細菌が繁殖する理由は主に2つ

細菌が繁殖する理由 ①神経の取り残し

歯の神経の走行

右の写真を見て頂くとわかりやすいと思いますが、歯の中の神経の走行はとても複雑化しています。完全に神経を取り除く事は不可能だと考えられております。残った神経のタンパク質が後に細菌の栄養源となりますので、以下の事に注意を払う必要があります

1つ目はマイクロスコープと呼ばれる歯科用顕微鏡を使用し、可能な限りの神経を除去する事。肉眼で見えないところまで見ることが可能となるため、神経を取れる範囲が広がります。

2つ目はしっかりとした消毒液で細菌と神経の残りカスをよく溶かす事

が重要です。これらを適切に行うことで根の中に最終的なお薬を入れた後、可能な限り細菌の繁殖しにくい状態を作る事ができます。

細菌が繁殖する理由 ②唾液からの細菌の多量の流入

唾液の中には沢山の細菌が含まれています。歯の神経を抜いたり、感染した根の再治療を行う際に、唾液が根の中に入り込んでしまうと根の中が唾液中の細菌に感染してしまいます。根管内の細菌を極力少なくする事が予後の良い治療に繋がります。外部からの細菌の侵入を許してしまっては根の中の細菌の数を少なくする事は非常に困難となってしまいます。

ラバーダム防湿

唾液からの細菌の侵入はラバーダムと言われるゴムを歯にかける事で防ぐ事が可能です。ラバーダムを使用する事で根の治療後の細菌の増殖をかなり少なくできる事が研究にて証明されております。

上記の問題をしっかり認識し対応していく事で再度トラブルに見舞われる可能性を最小限にする事が可能です。

当院では神経を抜く治療(抜髄)も根の再治療(感染根管治療)も精密根管治療をご用意しております。


このような方は1度ご相談ください


・歯にとってベストな治療をしてほしい
・やり直しの少ない治療をしたい
・他院での根の治療をずっと行っているが治らない
・根の治療をしたのに噛むと痛みがある
・治療をしたのに症状が再び出てきた
・他院で根の先に炎症が起こっているため抜歯と言われてしまった
・他院にて根の中の細菌が原因で炎症が起こっているにも関わらず、痛みがでるまでそのままと言われた
・根の中に穴が開いているので抜歯と言われた
など

抜歯をしてしまう前、保険の根管治療を受ける前に1度ご相談下さい。

マイクロスコープによる根の治療で歯を抜かずに残す


精密な根管治療に必要な歯科用マイクロスコープ

根の治療で抜歯になる原因はそもそも神経を抜く際に再発しやすい形でしか治療を行う事ができなかったり、それにより根の中で増えてしまった細菌が根の先からの骨の中に出て行ってしまい炎症を起こし、増殖した細菌を減らしきることができず、炎症が治まらない事です。

これは、根の中という肉眼で見えない部分を掃除するのですから、細かい部分まで汚れを取ることができないのは当然なのです。

ですから、NSデンタルオフィスではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)による治療を行っております。これにより、肉眼の25倍で根の中を見えるようになりますので、汚れ(細菌)の取り残しが圧倒的に少なくなります。また、CT撮影により神経の通っていた管の3次元的な走行を確認することで確実な治療を行うことができます。

また、使用する薬剤や歯の中に唾液の侵入を防ぐ器具の使用などマイクロスコープによる精密な根管治療と保険の根の治療には沢山の違いがございます。

マイクロスコープによる精密根管治療保険治療の主な違い


保険の場合自費の場合
ラバーダム使わない使う
CT撮影行わない行う
NiTiファイル使わない使う
仮歯前歯だけ入れる入れれる歯であれば全て入れる
根管洗浄剤次亜塩素酸EDTA+次亜塩素酸
料金保険適応前歯   77000  税込み
小臼歯  93500  税込み
大臼歯  110000 税込み

価格については、1年以内に抜歯となったら治療費用の5割が返金となります。

マイクロスコープによる精密な根管治療を行う事で、治療の成功率は劇的に向上します。しかし、残念な事に100%治療が成功するわけではありません。マイクロスコープによる精密な根管治療の途中で抜歯になってしまったケースは部分的な返金を行っております。通常は内科や外科などを含め、医療の世界に補償という概念は存在しません。ですから他の医療の場合、手術の結果が思わしくなくても返金はございませんが、浜松の患者さんが少しでも安心して治療を受けることができるようにこの制度を導入しております。

歯の状態によって追加で以下が必要になる場合がございます。


MTA根充 22000円 税込み(特殊な根の中を埋める材料です)

MTAによる歯の中に空いた穴の封鎖 33000円 税込み(根の中に穴が開いている時に特殊な材料な材料で塞ぎます)


折れたリーマー除去 30000円 (過去の治療時に残されてしまった器具を除去します。除去しない方が良いケース、除去が不可能なケースもございます)

*マイクロスコープによる精密な根管治療後の被せ物は保険適用外となります。自費の根幹治療をした歯に保険の被せ物をすることは混合診療と言われ、法律で禁止されています。


症例)


浜松市内の歯科医院にて抜歯と言われた歯のレントゲン
精密根管治療後を行い半年経過後のレントゲン

左側が初診の段階。根と根の間に黒い部分があるのがわかると思います。精密根管治療後半年の写真が右側。根と根の間(根分岐部)の等価像が改善されています。通常は根の先端にできる病巣が根と根の間の部分にできており、原因は神経を抜く治療をした際に人為的に空いてしまった歯の中の穴でした。

しっかりと感染原をマイクロスコープ下で除去し、根の治療も行い(遠心根の根尖病巣も治癒)、空いてしまっていた穴をMTAセメントで封鎖しました。(パーフォレーションリペア)

半年後にレントゲンを撮影した所、骨が溶けていた部位に骨が再生してきており、治療が成功している事がわかります。

根の治療になりそうな歯の神経を残す治療


ここまで、神経を抜く治療と根の再治療において自費での根の治療が有効であるというお話をして参りました。次は、そもそも神経を可能な限り残す事ができるんじゃないの?というお話です。

つい何年か前までは、虫歯を除去していき、虫歯が神経まで到達してしまうと神経を取る治療を行うというのがスタンダートでした。今現在も日本の歯科医院の多くがそのような認識で診療を行っていますし、当院でもそれに準じて保険治療を行っております。(可能な限り神経を残せるように努力はしますが、保険の制約の中ではどうしても限界がございます。)

しかし、ヨーロッパの歯内療法学会ではここ数年虫歯が神経まで届いていたとしても自覚症状が無い、もしくは軽度の場合、MTAセメントと呼ばれると特殊な神経を守る薬を神経の露出部位に置く事で神経を救う事が可能だという風潮になってきております。世界の最先端の治療ではまずは神経を残すようにチャレンジし、その結果神経を残せれば歯の寿命にとってとても価値があるという考えが広がって来たのです。日本でもその流れは広がっており、有名な先生方もこぞってその考えに乗っ取って治療を開始しております。この治療をMTAセメントを用いた直接覆髄、または断髄と言います。

当院でもその流れを汲み、神経まで限りなく近い虫歯を治療する際に神経を可能な限り残す治療を現在行っております。

残念ながらMTAセメントはとても高価なセメントで保険治療でその治療を行う事ができません。ですから、当院では診療の前より自費による治療を希望の患者様に限り神経を極限まで残す事にチャレンジする治療を行っております。

MTAによる直接覆髄断髄の流れと料金


MTAセメントによる直接覆髄・段髄を希望の方は予約の際にそのようにお申し付け下さい。初診の段階でまずは審査をさせて頂き、2回目以降に治療を開始致します。

直接覆髄・・・66000円 税込み   断髄・・・77000円 税込み

治療の流れ費用について


虫歯除去→①直接覆髄 or 段髄→被せ物
    →②直接覆髄 or 段髄を必要としない場合はそのまま被せ物
    →③直接覆髄 or 段髄が不可能→自費の神経を取る治療

①のケースは直接覆髄・段髄の費用を頂き、症状が出ない事を確認した後、自費の被せ物の料金を頂きます。(自費の被せ物の料金はこちら

※直接覆髄を行い予後が悪かった場合、返金扱いとさせて頂き、自費の根管治療に移行し差額分を別途頂きます。

②のケースは、覆髄を行わなかったので、自費の被せ物の料金のみ頂きます。被せ物種類によって料金は異なります。

③のケースは状態が悪く直接覆髄を行えなかったケースで、そのまま自費の根の治療に移行します。自費の根の治療の料金は前歯で77000円、小臼歯(前から4番目5番目の歯)で93500円、大臼歯で110000円(全て税込み)の料金がかかります。根の治療終了後に被せ物を行うため被せ物の種類に応じて料金がかかります。

料金詳細は下記の記事にて解説しております。当院予約前に必ずお読みくださいますよう宜しくお願い申し上げます。

直接覆髄の症例)


左が治療前の歯です。奥から2番目の歯に大きな虫歯がある事がわかります虫歯が神経まで到達しており、虫歯を除去した所、直径5㎜程度の穴が神経の管に空いてしまいました。MTAセメントで封鎖し、その上にレジン充填を行い経過を見る事にしました。右がレジン充填後の写真です。今でも神経症状は出ておらず経過良好です。

直接覆髄についてより詳しく知りたい方は下記の記事もお読みください。

精密根管治療に関する無料相談実施中!


NSデンタルオフィスのマイクロスコープによる精密な根管治療をご希望の方はカウンセリングを無料で行っております。また、メールによる相談も受け付けております。下のフォームを記入し相談メールを送信して頂ければ翌営業日に返信させて頂きます。

    NSデンタルオフィスでは他院で根管治療中の方のセカンドオピニオンを行っております。お気軽にご相談ください。


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