歯磨き粉でホワイトニング!?
浜松市東区の歯科医院、NSデンタルオフィスの院長の鈴木です。
最近患者さんにどのような歯磨き粉を使用していますか?とお聞きするとホワイトニング作用のある歯磨き粉を使っていますという返答をよく伺うようになりました。
ホワイトニング用の歯磨き粉を調べてみると、今だとドイツ産まれのセッチマと呼ばれるホワイトニング用の歯磨き粉が人気のようですね。
今日は市販のホワイトニングと謳っている歯磨き粉をについて解説したいと思います。
市販のホワイトニング用の歯磨き粉で歯は白くなるのか
これに関しては下記の当院のホワイトニングについての解説を見て頂くとわかるのですが、セルフホワイトニングと同じで実際に歯の色自体が白くなる事はありません。実際に歯が白くなるのは歯科医師が取り扱う事ができる高濃度の過酸化水素等のみとなります。
歯の表面についた着色よごれを除去する成分が多く含まれており、歯についた汚れを除去しているだけで実際の歯の色は全く変わっていませんが、綺麗にする事で歯が使用前より綺麗に見えるだけとなります。
よくこの商品の写真を見て下さい。歯が白くなるとは一切書いておらずよく見ると
しっかりと書いてありますね。しつこい着色汚れや黄ばみの集中ケアがこの歯磨き粉の目的であることが。この歯磨き粉ですと、ラウリル硫酸Naがその役割を担っていますね。
果たしてこれをホワイトニングと言って良いのかは非常に疑問に思ってしまいますが、つまりはこういう事です。歯の色自体が黄色く悩んでいる方がこちらの商品を使用しても歯の色自体は全く変わりません。ウィキペディアにも過酸化水素等によるフリーラジカルにて起こる反応がホワイトニングだと説明されていますね。
虫歯予防に大事な大事なフッ化物の濃度は・・
そんな事よりも私的には今や歯磨きの質自体よりもう蝕に関係していると言われているフッ化物が全く入っていない事。このブログを読んでくださっている方は大人なら1450ppm、子供なら950ppmの濃度のフッ化物を含有した歯磨き粉を使用しましょう。濃度の低い歯磨き粉は効果が低いのでお勧めできないのですが、なんとフッ化物未配合とは・・・・驚きました。
歯科医師、医療法人社団ほほえみ理事長、NSデンタルオフィス院長。
1984年生まれ、静岡県富士市出身、静岡県立富士高校、国立東北大学歯学部を卒業後、東北大学歯学部付属病院第2総合診療室にて研修を行い、東北大学歯学部付属病院口腔診断科にて診療を行う。
2010年にNSデンタルオフィスを開業。2018年に医療法人社団ほほえみを立ち上げ、理事長に就任。
2021年には東北大学歯学部の39回生と40回生の信頼のできる歯科医師からなるスタディーグループTUGを立ち上げ代表に就任。
インプラント治療と精密根管治療に力を入れており、他院で断られた難易度の高いインプラント治療や、抜歯と診断された歯の治療を行い保存するような治療が得意。
歯科受診時の恐怖心を極力少なくできるように痛みが少なく、居心地の良い歯科医院を日々目指しています。